<沖縄県のエネルギーに関する地域特性、現状>
沖縄県は、地理的・地形的及び需要規模の制約により、現時点ではエネルギーの多くを化石燃料に頼らざるを得ない状況にあります。エネルギーの安定供給に配慮しつつ、県民や民間事業者等と協力・連携しながら本県の地域特性に合ったクリーンエネルギーの導入拡大に取り組んでいます。
<県のエネルギー計画(沖縄県クリーンエネルギー・イニシアティブ)>
沖縄県では、県のエネルギー計画として「沖縄県クリーンエネルギー・イニシアティブ(2022年3月改定)」を策定しています。本イニシアティブの数値目標の一つに「再生可能エネルギー電源比率」を設定し、2030年度の数値目標として18%(技術革新が実現した場合に挑む挑戦的な目標26%)を掲げ、再生可能エネルギー導入の拡大に取り組んでいます。
<再生可能エネルギー導入拡大に向けた取組>
① 地域マイクログリッドの促進
沖縄県では、島しょ地域における最適な再生可能エネルギー導入促進に向け、「地域マイクログリッド」の導入可能性調査を2021年度に実施しました。
本調査では、地域マイクログリッドの必要性等について、市町村のニーズを把握するとともに、島しょ地域に適した地域マイクログリッド等の有効性を検証し、地域に最適な導入モデルを示しました。今後は、調査結果を踏まえ、地域に適した再生可能エネルギーの導入拡大に向けて、県内市町村と連携し、地産地消の再生可能エネルギー拡大を促進する予定です。
【地域マイクログリッドとは】限られたコミュニティの中で、太陽光発電などの再生可能エネルギーで電気をつくり、蓄電池などで地域内の電力量をコントロールし、地域内電力を供給するエネルギーの地産地消を図るエネルギーシステムです。地域マイクログリッドは、台風や地震などの災害により停電が発生した場合には、従来の電力ネットワークを切り離し、地域単独の電力ネットワークに切り替えることで安定的に電力の供給ができる、災害時にも活躍する分散型電源です。
② 離島における再生可能エネルギー電源比率向上の取組
太陽光発電などの再生可能エネルギーは、発電量が季節や天候に左右されるため、電力ネットワークの需要と供給のバランス維持が難しいと言われています。そのため、電力ネットワーク規模が小さい独立系統の離島では、再生可能エネルギーの割合を高めることが難しい状況にあります。
沖縄県では、このような課題を解決するため、太陽光発電設備や蓄電池など活用しエネルギーマネージメントシステムで制御をすることで、変動性電源である太陽光発電を最大限利用できる環境整備を促進しています。
【支援内容】離島再生可能導入促進事業補助金では、離島における各家庭や事業所等に第三者所有モデルで無償設置する太陽光発電などをエネルギーマネージメントシステムで制御する取組を補助することで、再生可能エネルギーの導入を促進しています。
③ 波照間島における再生可能エネルギーの最大導入に関する実証事業の取組
沖縄県の「スマートエネルギーアイランド基盤構築事業(小規模離島における再生可能エネルギー最大導入事業)」では、波照間島において、再生可能エネルギー最大導入の実証事業を沖縄電力(株)で実施しました。
本事業では、国内初の取組として、実際の電力系統においてモータ発電機を導入し、再生可能エネルギー100%(風車+モータ発電機+系統安定化装置)供給229時間27分(約10日間)を達成しました。
(画像左:モータ発電機 画像右:モータ発電機系統接続イメージ)〔出典〕沖縄電力(株)ウェブサイトより
【実証詳細】以下のリンクより沖縄電力(株)のHPをご覧ください。
https://www.okiden.co.jp/company/recruit/adoption_detail/project06.html
問い合わせ先 沖縄県産業政策課(電話098-866-2330)